琥珀 (こはく)、その神秘にせまる

遥か遠い昔、人類が誕生する前の地球。
そこには美しい大自然が広がっていました。
聞こえてくるのは風の音、木々のざわめきや小鳥のさえずり。
現代の私たちには想像もつかない美しい景色だったことでしょう。
そんな約3500万年以上前、バルト海の琥珀(こはく)は誕生します。
ではいったい琥珀はどのように誕生したのでしょうか。その秘密にせまってみましょう。
琥珀、それは3500万年以上前の樹液の化石

現代の木々も落雷や何らかの理由で傷がつくと、樹液を出し傷を補修します。琥珀の本来の姿がこの樹液。
約3500万年以上もかけて樹液が化石化したものが、バルト海の琥珀の正体だったのです。
木の種類、風土、気候により様々なバリエーションの琥珀が誕生しました。当時の環境は今とは大きく異なり、樹液が流れ出るスピードも格段に速かったと言われています。そのため、木にいた虫などを取り込んで流れたもの、また花粉、木片、土、葉っぱ、苔、空気など様々なインクルージョンを含んだ琥珀も存在します。
また、なんと重さ3キロを超える「超巨大」な琥珀も見つかっていることから、当時の樹木がいかに巨大で樹液を大量に生み出していたか分かります。
通常、ダイヤモンドなどはインクルージョンがあると価値が下がりますが、琥珀はその逆です。遥か太古の地球の生態を閉じ込めた「タイムカプセル」とも言うべき琥珀は、研究の対象として重宝されています。そのため、インクルージョン(内包物)があれば、さらにその価値は上がります。
当店ディアメントでは、内包物のないクリアな琥珀やインクルージョンありの琥珀まで、幅広く取り揃えています。世界中で採れる琥珀の中でも、「バルト海の琥珀(バルティックアンバー)」は、宝石としての価値が一番高いと言われています。
残念ながら、その産出量は年々激減しており、その価値は今後ますます上がって行くと言われています。
琥珀の種類、色

バルト海の琥珀は、内部構造、含有物、風化の度合いにより様々な種類があることで知られています。
「透明」「半透明」「不透明」
の違いもさることながら、色調の違いなどを含め公式に登録されているカラーは100を超えます。
代表的なカラーは「ロイヤルアンバー」「コニャックアンバー」「イエローアンバー」「グリーンアンバー」「チェリーアンバー」です。

琥珀イエローアンバー

琥珀コニャックアンバー

琥珀グリーンアンバー

琥珀チェリーアンバー

琥珀ロイヤルアンバー

琥珀ミックスカラーアンバー
琥珀の生みの親である3500万年前の木々は既に絶滅してしまっています。そのため同じ琥珀が誕生することはもうありません。とは言っても琥珀になるまで3500万年かかるので、果てしない時間が必要です。
琥珀は世界中各地で産出されていますが、数十万年から数百万年前の化石樹液は、コーパル(copal)と呼ばれ、琥珀と呼ぶには若すぎます。
地質学の面からみると百万年は一瞬に過ぎず、コパールに混入している植物や昆虫は現代の種にかなり近いものなので、価値があるものとして認められていません。このように琥珀の歴史を見ていくと、その希少価値の高さ、美しさに心奪われるのも当然です。
薬効・治癒効果があるとヨーロッパでは信じられてきた琥珀

バルト海の琥珀は、その昔から薬効・治癒効果があるとヨーロッパでは信じられてきました。
その最初の記録は、古代ギリシャの医者であるヒポクラテス(紀元前460年ごろ)の記述に記されています。この時代から装飾品としてのみではなく、医療用としての活用がされていたとみられます。
古代ローマの時代には、喉の病気や胃腸の病気から守るとされ好んで利用されてきました。
現代になり、バルト海の琥珀が「コハク酸を3-8%」含んでいることが知られるようになり、体への効果は科学的にも実証されています。
琥珀は皮膚に触れると、体のエネルギーや電解質バランスを向上すると言われ、また抗菌作用や殺菌効果もあると言われます。そのため、琥珀を使用した民間療法が親しまれるようになりました。その他、ぜんそくや関節炎など多くの病気の治療薬として、琥珀を飲む、患部に当てるなど、様々な方法で病を癒す薬として利用されるなど幅広く活躍してきました。
このように、民間療法として体の内側から、そしてアクセサリーとして体の外からと、さまざまな効果が期待されています。美しいだけではない、神秘の力が琥珀には備わっているんですね。
それでは、パワーストーンとしての「琥珀」はどのような効果があるのでしょうか。
パワーストーンとしての琥珀

琥珀の英語名はAmber (アンバー) です。
太古の木の樹液が化石化したものなので正式には鉱物ではなく、植物由来のオーガニック宝石と言われます。
太陽の恵みを閉じ込めたとも言われ、非常に明るく健やかなエネルギーを秘めたパワーストーンでもあります。
木々が二酸化炭素を吸って酸素を吐き出すのと同様に、琥珀はマイナスエネルギーを排出するのを手伝い、必要なプラスのエネルギーを取り込み、エネルギーを上手に循環させてくれる力を持っていると言われています。
ストレス社会の今、マイナスエネルギーが体に滞ることにより様々な支障をきたす人が増えています。ストレスにより、イライラしがちな人には太陽の暖かい穏やかな気持ちを与え、逆に自分に自信がなく引っ込み思案な人にはポジティブで明るい積極性を与えてくれるとも言われます。
更に、こすると微量の静電気を帯びることから、良い気を引き付けると言われており、身に着けている人のみならず周りの人にも良いエネルギーを分けてくれるとも言われます。このようなことから、東ヨーロッパでは「琥珀を贈ることは幸せを贈ること」と言われており、贈り物の定番となっています。
アンバーのパワー、まとめ
琥珀は、体に滞ったマイナスのエネルギーを循環させ排出し、逆に新鮮で明るいエネルギーを取り込むことを手助けしてくれると言われます。あらゆるエネルギーをプラスに循環させてくれるため、運気アップ、健康運アップ、恋愛運アップ、金運アップなどマルチな働きを持つパワーストーンです。